春一を選んだかたへ

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西「それは簡単ですよ。ドリルの回転でサムターンを回しただけです。晋太郎さんはそれを逆回転させた。」 春「じゃあサムターンの傷がないのは?」 西「いいところに目をつけましたねそれは、サムターンの回りに紐が巻かれていたから、」 晋「紐?」 西「ええ暁文さんの首に巻かれていた紐がサムターンに巻かれていてドリルで開けたときに擦られて切れたんです。」 西「もちろん穴を開けたことで気圧差がなくなり、いかにもサムターンがかけられていたかのように見せたんですよ。ね?春一さん」 晋「えっ。」 春「なんで俺なんだ。誰でもできるだろう?」 西「いえ。不可能ですね」 春「なぜだ?」 西「これは推測ですが、部屋の気圧差を作るには完全に密閉する必要がある。なので扉の回りを塞ぐ必要がある。確かテープがありましたね。それは静電気によって着いたもの、こんなこと考えるのあなた以外誰がいるんですか?晋太郎さんは高校生とはいえここまで閃くものではないです。ましてや架純ちゃんは小学生こんなこと習ってません。あなたは、理科の教師。これくらいわかってて当然、つまりあなたは密室を一番作れる環境におかれている」 春「…。」 西「一緒に警察に行きましょう」 春「はい。」 春一さんを選んだかた お見事でした。 それでは、そのまま次のページへお進みくださいませ。
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