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初めは、ここがどういう場所かも、自分がなんの為にここにいるのかも分からなかった。
ここは、季節も何も感じられない。
ただ、四角い箱の中、目に映る景色はどこかで見たような。
いつ、どこでだったかな?
だめだ、思い出せないや。
もどかしくて、足元にあったタオルを掴んで引き寄せた。
真っ白な壁に仕切られていて姿は見えないけど、時々鳴き声が聞こえる。
どうやらここには、おれ以外にも仲間がいるみたいだ。
自分ひとりじゃないって分かったからかな?
なんとなく安心して、箱の中、蹲(うずくま)る。
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