第一話 カクテル名「アラスカ」

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第一話 カクテル名「アラスカ」

カシャ…カシャ… 俺は売れないカメラマン 街の風景をレフ…一眼レフのデジタルカメラで撮影している。 暫くして、俺の後ろから 盗撮! と誰かが叫んでいるのが聞こえた。 俺は、その声の方に振り向くと出勤途中だろうか、20代半ばの女性が俺の方に駆け寄ってくる。 すごい形相の女だ… って、もしかして、俺が盗撮したと勘違いているのか?! 「え? えっ?!」 と俺は言葉が出ない状況。。。 そして、俺の前まで来るとその女性は俺が持っていたレフを奪って地面に叩きつけた… グゥワッシャン… 地面を転がるレフ 俺はそれを見て女を怒鳴りつけた。 「何するんだ! あんた!」 すると女は 「今、撮ったでしょ! 私を盗撮したでしょ!」 なんだ、この女は! 自意識過剰にも程がある 「はっ? 俺は盗撮なんかしていない! 風景写真を撮っていただけだ!」 「ウソ()かないでよ! 私のこと撮ってたの見たんだから!」 女がそう言うと、バッグから携帯電話機を取り出して電話を掛け始めた。 「あ、もしもし! 今、盗撮されたんです! そうです…ここは…」
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