・・・$消失ゲゑム$・・・

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・・・$消失ゲゑム$・・・

心臓が割れそうに痛い。 肺はその表皮を割って空気を零しそうなほどの痛みを伴い、気管は既に乾燥しきった。 膝から先は感覚を失って立ち止まると震えて止まらない。 太ももだって限界を感じている。 今、自分がいるのはどこだろう? 周りを見麻渡すと、奇怪なものを見るような目がいくつも私を指していた。 青 赤 緑 黒に、 濁りひとつない白。 人はいろんな色を纏うが、そのうちに隠れた心の色は決して目に映ることのない虹色だ。 足音が耳障り。 気が狂いそうになるのを肌に感じながら、力を振り絞って一歩を踏み出す。 私はここから、逃げ出すんだ。 だとえ、私がこの世界から消失されてしまうのだとしても――――
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