0人が本棚に入れています
本棚に追加
〇 何のお店?
都会の片隅のオフィスに、サラリーマンが4人。
今日も企画書は通らない。
安物のスーツはヨレヨレ。
しかし・・・
彼らの目は死んでいない。
むしろ生き生きとしている。口端に笑みを浮かべPCに向かう者、ガッツポーズをしながらコピーを取っている者。
佐藤課長の席の後ろには、場違いな古めかしいラジカセ。
コピーを取っていた鈴木は嬉しそうに文書を配る。
佐藤課長はおもむろに立ち上がり、
「あー、聞いてくれ。例の放送は鈴木の案でやる」
社員はそれぞれ咳払い、発声練習などをしながら会議室に異動。
会議室の机にはマイク。
そして収録が始まる・・・
それは、ラジオドラマを作るリーマン集団。
放送は毎回、
『歯車でしかない俺らの
歯車にしかできない物語・・・』
で始まる。
最初のコメントを投稿しよう!