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ここは、東京のとある下町。寂びれた道に小さなプラモ屋がある。ここに住む不良風口調の娘のアギは、まだ人生がドタバタになることを知らずにのんきにマンガを読んでいた。
アギ「いひひっひい。」
マココ「そんなに面白いの?そのマンガ。」
アギ「まあ、ちょっとマニアックだけどな。」
マココ「どういうの?」
アギ「鞘ザムライVSホルスターキッド。」
マココ「うわ、めっちゃ気になる・・・。」
とレジに座るアギと親友のマココの奥から父の一吉がのれんから顔を出す。
一吉「アギ、わるいけど斉田さんにお見舞い届けてくれ。」
アギ「わかった。服屋さんだろ。」
マココ「ウチもいくよ。」
アギ「わりィ。じゃいくか。」
二人は、下町の車の少ない道を歩いてゆく。
マココ「ウチ、こんな街が好きでさぁ。」
アギ「そうか?でもここ、アド街から取材ホント来ないよな。」
二人は、昭和の香りがする「服屋さん斉田」へついた。
アギ「ばあちゃん、元気か。」
斉田さん「ああ、ただの風邪だよ。なんか悪いねぇ。」
アギ「ばあちゃんの好きなキヨシのCDやるから元気なれよ。」
マココ「斉田さんお茶くんできましたよ。」
斉田さん「いやー、助かるねぇ。」
アギ「ちょっとラジカセを。」
斉田さん「これかい?」
アギ「それは、テレビだよ。」
マココ「お茶目ですね。」
斉田さん「メカは、苦手でねぇ。」
アギ「しっかりしてくれよ。ばあちゃん。」
女性テレビアナウンサー「続いてのニュースは・・・!」
アギ「こりゃなんつーモンだぁ!?」
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