二幕 ④最強と最狡の出会い

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 「センちゃん! ごめんなさい! 私が人質になったせいで!!」  「大丈夫です。それよりも、リョウの目隠し、ありがとうございます」  張蝉は左肩に突き刺さった矢を抜く。  弟に人を殺す瞬間は見られたくなかった。  「奉先くん、もう一人は?」  「そちらさんがやってくれたよ」  丁布が顎で示した先には、三尖刀を持った男がいた。  「ありゃ。バレてたか」  そう言って、紀霊は気まずそうに頭を掻いた。
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