幕間 その四 死国志演義

16/26
前へ
/516ページ
次へ
梁宇 「なんかわかりやすくなってる!?」 馬芳 「まあ、日々進化してるのさ」 梁宇 「こうして見ると、序盤の戦いにはかなり参戦してるッスね」 馬芳 「歴戦の勇士とはまさに、って感じだね」 梁宇 「この、仮の尉ってなんスか?」 馬芳 「尉っていうのは軍事や警察を担当する武官のことだったよね」 梁宇 「郡の長官の都尉、県の長官の県尉なんかがそうっスよね」 馬芳 「その通り」 梁宇 「じゃあ、仮ってのは?」 馬芳 「この時孫堅は十七歳だったんだよ。さすがにそんな若者を警察長官に任命するわけにはいかない。けれど、孫堅の才覚は警察組織の末端に置いておくには無駄すぎる。そんな思惑が働いたんだと思う」 梁宇 「青田刈りで早めに唾付けとけ、ってことッスね」 馬芳 「まあ、そんな感じでしょ」 梁宇 「じゃあ、司馬と別部司馬っていうのは?」 馬芳 「司馬はわかりやすく言うなら中隊長かな。軍における一部から五部の軍を指揮する軍事担当官だよ。で、別部司馬はその部以外の部を指揮する指揮官。一部から五部は校尉が指揮を担当した主力軍で、別部司馬は校尉が指揮する五部以外の非主力軍としての部を指揮することができるんだ」 梁宇 「待って待って待って。部って何?」
/516ページ

最初のコメントを投稿しよう!

182人が本棚に入れています
本棚に追加