「小さな願い」

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「やっぱりさ、もう2、3日泊めてもらってもいい?」  コンビニから戻ってきた君は、僕から目を逸らすようにテレビから目を離さない。 「別に構わないよ。昼間は仕事でずっといないし、帰りも遅いし。自由に使って」  少し前に同棲始めたとか言ってたけど、やっぱり長続きしなかったんだな。  彼女と喧嘩したのか? なんて野暮なことは口には出さない。  僕があれこれ干渉して来るのを君は望んでないのを知ってるから。  仕掛けに獲物がかかるのを待つように、君の方から飛び込んで来るのを待つ。
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