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「僕も一緒に行くからさ、同窓会だと思って披露宴だけでも出れば」
「えー……。俺と付き合ってた女は他にも来るんだろ。修羅場に招待するなんてあいつも意地が悪いよな」
外し終わったフックをテーブルの上に置くと、君はまたタオルケットを抱えて壁側を向いて寝転がる。
なるべく顔を見ないようにして君の横に座って、頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
「こんなのすぐに笑い話になるよ」
「……そうかな」
とりあえずこうやってそばに居れば良いんだ。
ただ誰かにそばに居てもらいたいから、1人で落ち込みたくないから、君はここに来る。
僕はそこに付け込んでる。
だってこれが僕が出来る最大限の努力だ。
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