「火曜日、恋と鋏(Tuesday, I'm in love)」

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「そろそろいいんじゃない?」 「……えー、まだいいよ」 「学校で怒られないの? サイドの髪が耳にかかってるよ」  そう言って航くんは僕の髪に触れる。 「これくらいの長さ普通だし。みんなもっと凝った髪型してるし」 「じゃあ気が向いたら来いよ。また火曜日に」  さっき髪を触れられた時、航くんのかさかさした指の背が耳に少し触れた。  ただそれだけなのに何だか、熱い。
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