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それから数日経って、仕事が休みの俺は安城の実家へと足を運んだ。
「こんにちは。」
『こんにちは。どうぞ。』
「お邪魔します。」
いきなり訪ねたら驚かせてしまうと思い、予め電話で前もって伝えておいた。
仏壇には安城のお祖父さん、お祖母さんらしき人の写真と隣合わせで安城の写真が飾られていた。
チーン…
線香を焚いて手を合わせた。
…こうしてみると、俺が会っている安城は本当にこの世にはもういないんだと知らしめられた。
『良かったらどうぞ。』
安城のお母さんはお茶と茶菓子を出してくれた。
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