第1章~噂話~

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『いただきまーす!』 「いただきます。」 中田さんは手作り弁当。 俺はコンビニのおにぎりだ。 「それ…」 『はい?』 「弁当自分で作ってるの?」 『いえ!私実家暮らしなので母が作ってくれます。』 ふーん… 「お母さんによくお礼言っておきなよ。毎日朝早く起きて作ってくれるなんて羨ましいよ。」 『三谷さんはお母さんに作って貰わないんですか?』 「いや、俺独り暮らしだし。」 『えー!そうなんだ~!今度遊びに行ってもいいですかぁ?』 「いやいやいや!」 最近疲れて掃除してねーからきったねぇし… 「独り暮らしの男の家には気を付けないといけないよ~。」 そんな事を言って誤魔化してみる。 『何それ~!おじさんみたい。』 中田さんはそう言ってケラケラ笑っている。 …もう十分オジサンの域ですよ。 自分に突っ込みを入れた。
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