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少し強かったかな…
ヒリヒリと痛むらしいほっぺたをさすりながら歩くユキネちゃんと一緒に、私は路面電車の線路に沿って垣戸島を散歩しています。
垣戸島は沖縄で唯一路面電車が走っている島で、そのルーツを辿ると陸おじさんの御祖父様が若い頃まで遡れるとか。
因みにその路面電車のことを、ユキネちゃんの両親は垣戸市電と、それ以上の年代の人々はケービンとそれぞれ呼んでいます。
「いたたた…
銀華ちゃんの意地悪」
「ごめんなさいにゃん…」
少し拗ねたように言うユキネちゃんに、そう言葉を返す私。
もしかしたら、ちょっぴり爪が出ていたかも知れません。
本当にごめんなさいユキネちゃん。
でも、ユキネちゃんも悪いんですからね?
もう殆どの方がお気づきとは思いますが、私の身体で猫のようになっているのは勿論耳だけではありません。
自分の意志で爪の出し入れが出来ます。
両手だけではなく両足の爪を。
お尻からは尻尾が生えています。
垂直跳びで3m飛べます。
高い塀の上でもすいすい歩けます。
半端ではなく夜目が利きます。
お魚が大好物になりました。
ソーキそばは何とか食べられますが、余り熱い食べ物はアウトです。
空中で素早く身を翻せます。
喋ると何故か語尾が『にゃ・にゃん』になってしまいます。
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