・プロローグ・

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この話は三年前に遡る。 通っている中学校では、僕のことを’バケモノ‘とみんなは呼んでくる。 少し人離れした容姿のせいで虐められていた。 親はいるけど嫌われ、家にいても息苦しい環境の中小さいときから暮らしてきた。 母さんは僕が小さい時に病気で他界し、この容姿は母さんからの遺伝だった。 僕はこの容姿が好きだった。いつも母さんが傍に居るような気がして。 だけど、みんなはこの容姿が嫌いで、気持ち悪いって、だから嫌いになった。 僕は気持ち悪い、バケモノなんだって。 「また学校に来たのかよ、バケモノ!」 「そうだ!来んなよ!」 知ってる。僕はバケモノ。 いつも聞くバケモノと呼ぶ声。 教室に入ろうとドアを開けると、バケツの水を被った。 その次に罵倒の声が飛んでくる。 「きゃははWきったなぁーいW」 「トイレの水かぶってやんのW」 あーあ、制服がびしょ濡れだ。 また親に怒られる。 まぁ、こんなこと今更____ ___馴れたけど。
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