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「あ、美雪ちゃん。ちょっといい?」
美雪と2人で昼食をとっていると、颯爽と現れた藤原太一が美雪に声を掛けてきた。
「あ、藤原くん。どうしたの?」
「今日鉄平さんや佑太くんたちと飲みに行くんだけど、美雪ちゃんもどうかなって。」
ニッコリと笑ったその視線がなぜか私に向けられ、よかったら君もどう?と声を掛けてくる。
何となくだけれど。
藤原太一という人間は、特に意図して誰かに優しいわけでなく、こうして分け隔てなく接したが為にあらぬ誤解をされるのではないかと思わなくもない。
不審なくらいに私を見つめて微笑むこの男を分析していると、紗弓も行こう?という美雪の声で、私はハッと我に返った。
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