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「池田さんって1人暮らし?」
飲み会がお開きになると、三好さんと遅れて登場したサプライズゲストの松井課長は再び夜の街へと繰り出し、同じ方面である美雪と咲川くんは2人で仲良く帰って行った。
そうなると、必然的に残されたのは私と藤原太一の2人。
送るよ、なんて言ってくれたものだから、一度遠慮の言葉を並べてみたけれど引く気がないらしく、彼は結局私を家まで送ってくれるらしい。
「就職してからだからまだ3年目なんだけど、1人暮らしだよ。」
そう答えると、聞いておいて大した興味もなさそうに、ふーんと相槌を打つ藤原太一。
「あのさ、変なこと聞いていい?」
「なあに?」
「先週の金曜日、麻布のクラブにいた?」
その言葉と同時にはねた心臓。
まさか、そんな思いが胸を支配してく。
今まで誰にもバレたことがない、私の遊び場。
偶然居合わせたのだとしても、私だと気付くには無理がある。
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