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「もういい!ちょっとモテるからって、たかが女遊びでいい気になってんじゃないわよ!」
カツン、カツンとヒールの音が遠ざかっていく中、大きなため息が一つ漏れる。
「相変わらずモテるな、太一。」
どこからともなく現れたもう一つの声。
たぶん、施工の三好さんだ。
「ほんとに勘弁してよ。鉄平さんたちと一緒に居るからって僕まで女遊びが激しいなんて思われてちゃかなわないよ。」
「まあ、お前はたしかに真面目に生きてるだけだしな。けど俺らのせいにすんなっての。火のないところに煙は立たないって言うだろ?」
そんなやりとりが続いた後、飲みに行くか、という声と一緒に去って行った2つの足音。
この日の出来事を境に、私の中で藤原太一の『イメージ』が少しずつ変わっていった。
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