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《1》失われた記憶
「うぉぉぉ・・・」
手や体に着いた血
周りは赤い血の海
鉄臭い血の匂い
『何だ、ここは? 私は・・・』
頭の中で、何かが暴れている頭が痛い!
頭を抱え地面にうずくまりのたうち回る、
どの位時間がだったのだろう?
かすむ目と朦朧とした頭で立ち上がり
おぼつかない足取りで歩き出す。
足下にあった死体に蹴躓き、
転がりそのまま意識をなくした。
目が覚めると、白い天井、消毒薬の匂い
『ここは、病院か?
私は・・・いつっ・・・』
自分の事を思い出そうとすると、
頭が割れるように痛く、身体中痛みの為
力も入らない。遠くで声が聞こえる。
「先生、目が覚めたみたいです」
「そうか、じゃあ見てみるか」
遠くから近づく足音、カーテンを引き、
顔を覗きこんできた。
「鏡君体調はどうかな?
いや~無事でよかった」
「体が痛くて動かせません。
誰ですか鏡とは?私のことですか?
あっっ!頭が痛いっ!」
「えっ!もしかして、私達の事もお忘れですか?」
「うっ・・・はい、何も」
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