プロローグ

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俺は今、17年間の人生で初めて「保健室のベッド」を経験している。 白藍色のカーテンは、四方八方じっくり目を凝らしてみてもシミ一つ見つからないほど綺麗で、真っ白なベッドは想像以上にふかふかで、なんとも快適だった。 そして、さらになんとも言えないのが…… 「一ノ瀬君、気分はどうかしら?」 カーテンを少し開き、その隙間から覗いてベッドの俺に声をかけてくれる、美人ナース………ではないが、美人教師。 そのあまりの美人さが、もう、なんとも言えない。 「えっ、あ、だいぶ良くな……じゃなくてっ、えっと…まだ少し頭が……」 危ない危ない。 間違っても良くなったとか言っちゃダメだぞ俺…!と、さっき嫌という程言い聞かせたではないか。 え、なぜかって? それはもちろん! この美人教師と同じ部屋に少しでも長く居たいだろう? だが、この美しさの前で、ついに俺は嘘がつけなくなるのではなかろうか。 そんな心配ばかりしていると 「大丈夫?辛かったら早引きしてもいいのよ?」 ガヒョーーーン。 美人にいらない心配をかけてしまったようだった。 なんてこった、と罪悪感に苛まれるが、 「あ、いえ、もう少し休めば良くなると思いますので…」 心とは裏腹にこう言っていた。 そして 「……午後の授業もありますし。」 と付け足した。
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