branch 2

13/17
前へ
/37ページ
次へ
シャンパンを飲みながら陽介と話していると、店の照明が暗くなった。 テーブルのランプとバーカウンターの光で店内が照らされ、綺麗な歌声が耳に入る。 聴き慣れた、大好きだった声。 よく歌っていたamazing grace。 照明のないままアカペラでワンコーラス歌った後、ステージにライトが当たった。 ピアノの演奏も入り、客の歓声が聞こえる。 「………ろう、草一朗!なぁ、あれかやちゃんじゃねぇ!?」 陽介の声で我に返った。 「…うん、茅乃だな。」 長かった髪を短く切って、スリットの入った赤いロングドレスを着ていた。 店のチョイスに茅乃の大人を感じたが、ここまでとは… ちょっと予想外です。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加