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「そっかそっか。かやちゃん、美咲と結婚したんだ。辛かったよね。」
「結婚しようって言ってくれてたけど、それはほんとちょっとの間で、結局親が結婚しちゃったし。元々兄妹みたいに育ってたから、もし結婚しても何も変わらなかったと思うな。」
「そーなんだ!あれ?じゃあ子供は?美咲の子産んだって聞いたけど…」
さすが陽介だわ。
俺が聞きたくてもずっと聞けなかったことを、さらっと聞いてしまう。
別れて1年経ったぐらいに、そんな噂が流れたことがあった。
先に裏切ったのは自分のはずなのに、裏切られた気がして。
自分にも新しい彼女がいたくせに、やっぱ美咲なんだなって勝手に拗ねてた。
「そんな噂あったみたいだね。美咲の名誉の為に言うけど、美咲は私には手を出さなかったよ。」
「そーなの?じゃあ、なんで結婚と子供の噂が流れたんだろう?」
「あ、でも妊娠してたのは本当だから。途中で赤ちゃんダメになっちゃったけど。産むつもりだったんだよ私。それで美咲は『俺が父親になるから』って言ってくれたの。」
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