第1章

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時刻は午前7時過ぎ頃、学校に向かう通学路。 桜舞う、だったか桜散る、だったか。 まぁ兎に角、学ランに身を包み、桜の花弁が舞い散るこの道を往く俺は、今日から中学二年生だ。 二年生、いい響きだ。 少しずつ大人に近付いているのを実感する。 父や母に認められる、その時が近付いている。 「おーい、あっおいーッ!」 自分がひとつ大人に近付いているという事実に胸をふくらませ通学路を進んでいると、後ろから大きな声と共に何かがのしかかって来た。 重い。そしてうるさい。こいつは間違いなく、(レン)だ。 相変わらず体ばかり成長していって、中身はガキのままだな。
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