アイツの眼鏡に適う男になりたい②

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「弟のためにありがとうございます。あ、私シュークリーム買ってきたから食べませんか?亮ちゃんと優太もどうぞ」 シュークリーム? さっき優太はプリンを待ってると言ってたようだけど? 当の優太はシュークリームと聞いて嬉しそうだな。 プリンがよかったわけじゃなかったか。 生意気なのも強がりみたいなものかも知れないな。 亮と優太がはしゃぎながらシュークリームを取り合っている。 俺に最初に勧めてくれたんだけどな?ま、いいか。 俺の分は優太に譲ってやろう。 ジョーはシュークリームを頬張る優太を笑って見ていたが、はっと思い出したようにバッグを開けながら言った。 「優太の好きな漫画、新しいの買ってきたよ!ほら」 あ………それ。 俺がさっき本屋で見かけて買ってきたんだけど、優太が退屈してるだろうと思ってやったんだよ。 そんなことは知らないジョーはというと、優太が喜ぶと思って自信満々に勝ち誇っている。 悪いなジョー。 なんとなくバツが悪いが、仕方ない。 成り行きを見守るしかないな。
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