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「あの……。マサキくん?何処に行くの?」
な………なんだって?ジョー!
いきなりの名前呼びは反則だろ!!
コイツ、実は小悪魔なんじゃないだろうな?
…などという俺の動揺はひた隠しに隠して余裕ぶってみる。
「正貴くん、か。悪くないな。ところでジョー、推理小説を優太に貸してやるんじゃなかったのか?」
多分忘れてたんじゃないか?
俺もつい今しがた思い出したとこだけど。
すると、思った通り『は!!』っと思い出したように愕然とするジョー。
顔に『忘れてた!!』って書いてあるぞ?
感情がすぐに顔に出るんだな。
その素直さが、ジョーの魅力でもあるんだけど。
「そうだった!せっかく持ってきたのに…。いいや、明日お母さんに頼もう。……って、あれ?」
急に俺の方を向いて、不思議そうな顔……。
顔を見れば何を考えているかだいたい分かるけど……おい?
『なんで知ってるの?』って表情……まさか?
「おい、まさか気づいてないのか!?バレたと思ったから観念して連れ出したのに…。ああ!チクショー!!」
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