アイツの眼鏡に適う男になりたい②

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「…よく分かりません。どっちが……どっちの先輩が本物なんですか?」 どっちが本物かって? 学校では仮の姿だとしても、俺であることには変わりない。 「ジョーはどっちだと思う?眼鏡が有るのと無いの…どっちがいい?」 ジョーの目をしっかりと見つめながら問いかけた。 黙ってじっくり考え込んでいるようだけど……。 脳内で俺に眼鏡をかけさせる技でも持っているのか? そんなに眼鏡男子に萌えるっていうのなら、校外でもジョーの前でだけは眼鏡かけてやろうか。 ………この先、お前が俺と校外でも会いたいって望んでくれるならだけど。 「学校では今まで通り、眼鏡をかけるし、真面目な図書委員長でいるつもりだから。今日こうして外で会った事は忘れてくれ。俺はジョーには会ってないし、お前も俺には会っていない。そういうことだ…いいな」 これでいいんだよな? 自問自答する。 「え、待って下さい!忘れるなんてそんなことできません。こんな貴重な出来事を忘れろだなんて…。無理です!だけど誰にも言いませんから!」
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