アイツの眼鏡に適う男になりたい③

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放課後。 今日はジョーは部活の日だ。 俺も今日は当番ではないし、ゆっくり読書でもしようか。 読み終えてしまった本を返却し、新たにミステリー小説を借りてから書庫へと移動するのもお決まりになってしまった。 それにしても、アイツ……。 2人だけの秘密だとか言いながら、あっさり暴露しやがったな。 そうか、そんなにお仕置きをしてほしいんだな。 覚悟しておけよ、ジョー。 テニスコートから今日もいつものように掛け声が聞こえてくる。 部活が始まったようだな。 ボールをラケットで打つ心地良い音が響いてきた。 それを合図に、窓を少しだけ開けてテニスコートを見てみた。 …………いない。 ジョーはどうしたんだ? 成績優秀らしいからテストの成績が悪くて呼び出されたなんて事はないだろうけど。 なんだ、ジョーがいないなんてつまらないな。 窓を閉めて眼鏡を外し、テーブルの上に置く。 ソファーに寝っころがると急に睡魔が襲ってきた………。
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