アイツの眼鏡に適う男になりたい③

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…………すぐ傍に、かほるの顔。 だけど何か違和感が……。 さっきまでのツンと澄ましたような表情ではなく、目が合って驚いたようにビクッと身体を震わせて固まってしまったようだ。 「…………か、かほる?」 更に目を見開き、俺を黙って見つめているかほる……? ちょっと待ってくれ、俺は何か勘違いを……。 靄がかかったようにボーっとしていた頭が、段々クリアになってきた。 かほるは、城ヶ崎かほる。 つまり目の前にいるのは、ジョーだったんだ。 なんだか長い長い夢から覚めたみたいだな。 そうだ、ジョーがテニスコートにいなくてつまらなかったから、ソファーで眠ってしまったんだった。 俺が覚醒して来た事を察知したのか、急に離れようとしたジョーの手首を素早く掴んで逃げるのを阻止。 改めて、眼鏡をかけたままのジョーをマジマジと見たが、これは……ないな。 「に………似合わねェ!!………」 もう我慢できねぇ。 ブーっと盛大に吹き出し、思う存分笑わせてもらった。 「あっはっはっはっは!!夢でも現実でも一緒だな、超絶似あわねェ!!」
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