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黒髪でツリ目なのにどこか優しさを感じる。
私の足は自然と彼の音に
つられて歩いていた。
彼の音を聞いているのは数人
だけどみんな一様に聴き入っていた
低く細いふわふわしたなんとも言えない
声でとてもとても悲しい歌を歌っていた。
彼の歌を聴いていた私は
いつの間にか泣いていた。
歌が終わったことに気づかず
聴いていた人は私だけに
なっていたみたいだ。
ギターを片付け終わった彼が
ふっと私の前に現れたのを
彼が涙を拭ってくれるまで気付かなかった。
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