第1章

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朝7時に起きて、まだまだ閉じていたい瞼を無理矢理こじ開け、誰もいないところへ向かって挨拶。 「行ってきます」 家の鍵を閉めたところで、ふと下を見下ろす。 マンションの一番端の部屋だからこそ、玄関を出てすぐに下の様子を伺うことができる。 いつもと変わらない風景。 毎日毎日同じ風景を見ながら、同じことを思いつつ、今日も自転車に乗って駅へ向かう。 駅からは満員電車に揺られながら1時間ほど、最寄り駅に着けば大学まで15分程度。 何となく講義を聞いて、その日の講義を終えれば、ただただ自宅に帰る。 毎日毎日、代わり映えの無い日々を送っていた。
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