真実

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「お邪魔します」 「どーぞ」 先輩から借りたタオルを持って、二階へあがる。 二度目の、先輩のお部屋。 やっぱり、変な緊張をしてしまう。 「適当に座ってね」 先輩がさっきコンビニで買ったお菓子と、コップに入ったオレンジジュースを卓袱台に乗せる。 「相沢が来るなら、ちゃんと掃除しとけばよかったわ」 先輩はそう言いながら、近くにある本を勉強机の上に移動する。 「汚くないよ」 きっと、元々が綺麗好きなんだと思う。 私の部屋なんかより、よっぽど片付いている。 「タメ語に戻ったね」 先輩は、ベッドに腰掛ける。 私が、背もたれにしていたベッドに。
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