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来日して1ヶ月ーーー
9月初旬のある日の午後…
昔の知り合いに会う為に
都内の下町にある個人医院を俺は一人訪れた
だが、当時あった筈の
個人医院は無くなっており
代わりに『伊達医院』とある
転居したのか…
そんな事を思いながら
病院の看板を見上げていると
その出入口が唐突に開いた
「あら?患者さん…?
午後の診療は2時からで…」
現れたのは身重の女性で
俺を見上げながら口を開いた
その女性は腕時計を見てから
院内に顔を向けて奥の方に呼び掛ける
「暁臣ー!!
もう診察、大丈夫だよね?」
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