3300人が本棚に入れています
本棚に追加
三沢晴彦の葬儀が始まり
父親の遺影を見つめて
永遠子が俺の手を握り続けていた
三沢家の親族席に俺がいるのは
おかしかったかもしれないけど
三沢家の人間も俺の父親も何も言わなかった
それは多分…
永遠子が俺の手を握り締めて
離さなかったからだろう
遺影を見つめながら
俺は唇を噛み締めて…
ーーー晴彦おじさん…
あなたは俺の第二の父だった
幼いながらにあなたが
俺の本当の父さんだったらいいのにと…
何度も何度も願いました
永遠子は俺が守ります
7歳の初夏…
永遠子の手を握り締めて俺は心に誓った
ーーー確かに…
そう誓ったのに…
・
最初のコメントを投稿しよう!