4254人が本棚に入れています
本棚に追加
/414ページ
「ふーん……」
くるっと岩田くんに背を向ける。どんな顔をして良いのか分からなかったからだ。
僅かな重みが、首にまわる細いチェーンに伝わった。夏の陽射しで、キラっと光る胸の星。
「ねえ岩田くん。そこって星見えるかな?」
「えっ!良いの!勿論だって、手で掴めそうなぐらい星が近いんだ。スゲェぜアレ」
「そう……じゃあ、光希ちゃんも向井くんも、岩田くんが責任持って誘ってね」
「やりぃ!岩田桂吾、誠心誠意努力します!」
「岩田くんってさ……」
「なに?俺に惚れちゃダメだよ。遥ちゃん!俺は親友と争いたくないんだ」
「……100%ないから。それ……」
「即答っ!遥ちゃんってさ……思ってたより、毒舌だよね」
「えっ?可憐な乙女って言われるけど?」
岩田くんがげらげら笑う。
「やっぱ良い感じだよね。最近の遥ちゃん」
最初のコメントを投稿しよう!