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三人が『えっ?』って顔をする。
「なに? 私、変な事言ったかな?」
「ちょっと意外……遥がちゃんが行こうって言い出すなんて。まあ、それなら私も良いけどさ」
「やりっ! 良かったな向井!」
「岩田ってさ……調子良いよね。お前が勝手に遥ちゃん達誘ったんじゃん」
「へぇーじゃ、向井は嬉しくないのか?」
向井くんは照れたみたいに私を見て「いや……嬉しい」って呟いて、岩田くんに背中を叩かれていた。
「ねえ、あんた達。それは良いけど、ちゃんと計画してよ! 野宿みたいなのは嫌よ。どうせなら近くに温泉があって、泊まるトコはちゃんとしてなきゃダメだからね!」
「ふふふっ! その点は大丈夫! 親父の会社の保養所借りたからな。ロッジで部屋もちゃんと分かれてるし。何せ格安!」
「あんたってさ……そう言うトコ意外だわ」
「意外って、酷いなぁ光希。俺に惚れても良いんだぜ」
「……前言撤回。今んとこご遠慮させていただきます」
手のひらを岩田くんの顔に突き出して、光希ちゃんが笑う。
良いコンビに見えたりする。ぎゃあぎゃあと戯れる二人を見ながら、向井くんが私に言った。
「ありがとうね。遥ちゃん」
『斉藤さん』から『遥ちゃん』に呼び方が変わったけれど、悪い気はしない。ちょっと嬉しかったりした。
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