二章

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フリードリンクのカップをテーブルに置いて、瑠香と向かい合う。 私の言葉を待つ瑠香は、催促などしない。 普段ならスパッと切り込んでくるのだけれど、私の表情がそうさせるのか黙って私を見ていた。 どう話せば良いのだろうと口ごもってしまう。 「遥ちん、無理に話さなくて良いよ?何時でも聞いてあげるしさ」 にこりと笑う瑠香は、今一番大切な友達なのだ。 四人で旅行に行く前に、瑠香だけには聞いておいて欲しかった。 「うん……ありがとう瑠香。でも話す」 あの日の事を、出来るだけ淡々と瑠香に伝えた。 先生に襲われた事 男の人が怖くて、ずっと避けて来た事 口の中に広がる、気持ち悪さ…… 瑠香は、怒りを押し殺した顔で頷いた。 「遥ちん。頑張ったね……」 その一言で、私は顔を顰めて号泣した。
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