二章

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「言わないで……」 瑠香は私を見て、ふふって笑い、ちょっと真面目な顔で考え込んでいる。 「あのさ。伊藤っちとは、ちゅーしたんだよね?」 「……まあ、一回だけど」 「で、修造にも抱きつけたわけだ……」 「……」 瑠香の言いたい事はわかる。私も少し期待している。 「まあ……メンタルな事だし、やっぱり温泉は男女別々って事で」 「ん……ごめんね、瑠香」 「まあ、龍之介におあずけさせるだけだしね」 瑠香は、やっぱりその気だったみたいだ。 伊藤くんはどうなのだろう……考えていない筈はない。 SEXする事に抵抗があるのではない。もしも身体や心が拒絶してしまえば……その事の方が恐かった。
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