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……あまりにも淡々とした話だったので、最初、私たちはそれが何を意味するのか分からず、しばしポカンとしたほどだ。
しかし、徐々にその意味が身に伝わってきて、頭の中で理解できて来るにつれ、一気に血の気を失った。
彼らの話は、どこまでも合理的で理路整然としている。
同じ命は、もう必要ない。この星は命をはぐくむのに適した土壌である。太陽からの配置が絶妙だ。
収穫を終えた畑を更地に戻すように。
……彼らは、次の生命の枯渇の時の準備として、この星をもう一度、創世の状態にまで戻し、まったく別の命をはぐくむ土壌として利用したいのだと。
即座に私たちは恐慌を来した。
けれど政府はもう十分な準備を終えていた。すべてのマスコミは国の統治下に置かれ、戒厳令が引かれた。
選択は自由であるというアナウンスが、再三、流れた。
20億という数字を出してはいるが、もしこれを越える希望があった場合も、十分、対応する用意がある、と政府は発表した。
しかし、リングをつけ、彼らとともに行くとき。
私たちは、人間でありながら、1つ、人間を越えたモノになるとも告げていた。
……それがどんなものなのかは、公表されなかった。
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