結成

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いつまでもその場で立ち尽くすのをやめて、ロクサスはリビングに向かった。 それにつられ、僕もロクサスの後ろを歩く。 目的はリビングにある椅子に座るためだ。 4つの椅子が2つずつ前後向き合わせに並べられており、前奥の椅子にロクサスは座る。 「せっかくだし、お茶でも飲みながら。」 「それじゃあ、お言葉に甘えて。」 向かいの椅子を指さし、カイ達に座らせるようにいった。 少し微笑んだ後に、カイはロクサスの向かいの椅子に座る。 その後にロクサスは僕の顔を見て、座れと言いたげな顔で見つめてきた。 僕は返す言葉もなく、ロクサスの隣の椅子に座った。 「お茶は私が注ぐわ。みんなは座ってて。」 「今後の生活って、僕が戦えるようになったらもう戦争に行くんでしょ?」 「違うよ。革命を起こしに行くんだよ。後、僕たちの国自身に何もなければ僕達が動くに必要は無いさ。まずこの絶対王政からどうにかしないといけないしね。」 「そうはいっても相手はイギリスだぜ?アメリカも絶賛付いてるし、たった4人で倒せたとすればそれは英雄の中の英雄じゃんよ。」 「なってみようよ。僕らにならできるさ。こう見えて一応僕は元騎士団の騎士団長なんだ。エリーゼも鬼慟隊の一人だし。君も執事をぶっ飛ばすぐらいの力はあるんだ。」 「俺はやつが気に食わねぇからぶっ飛ばしただけだぜ。そういや、テメェらは正式的に何をしたか聞いてねぇ。」 「ぼ、僕!?」 「あー、そう言えばまだだったね。」 頬肘をついて、ロクサスは退屈そうに笑った。 ロクサスは僕の顔を見て、説明しろと言いたげに顎を振る。 「ほら、話進めてるうちにお茶注いだわよ。私も話に混ぜてよ。」 エリーゼは4人分のお茶を机に並べ、僕の向かい、要するにカイの隣に座った。 そしてほっと一息つき、お茶を口に運ぶ。 「僕はイギリスやアメリカから本物の武器を買ってしまったんだ。家に全部置いてあるけど、それが僕達の国、メディウスとアメリカ達が戦うって勘違いしたみたい。」 「へぇー。それだけでこの部屋ね。」 「絶対王政の対象になってしまったんだよ。それで。でも君は悪くないから、自分を責めないで。」 「思ったんだけど、この部屋とかこの宮殿とか、ここは国王がいたところなのに何で罪人の集まりみたいな感じになってるの?」 「ここ、宮殿だけど一応二階、つまり僕達の階は牢獄部屋と言われてるんだよね。」
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