結成

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『ある日、小さな小さな孤立した国が大きな国に逆らう事になりました。 世はその時、絶対王政の最中です。 その小さな小さな国で、たった7人の騎士が国を変えるために出陣します。 その騎士は』 二階建ての天井裏に隠された古い本。 その本には、破れた最初のたった一ページしか残されていなかった。 文才も微妙で、だけど続きが気になるこの小説。 もし続きを書き足すとすれば、どんな物語になるのだろうか。 いや、むしろこの世界観に行けばどうだろうか。 小説ではなく実話になり、それは語り方も変わってしまう。 体験してしまえば使う言葉だって変わる。 膝を抱え、ただ一人でそう考えていた。 そこに居るのは鼠色のフードをかぶった赤髪のヘンリーと言う名の少年だ。 真昼なのに窓もない部屋は日差しもなく暗い。 小さな手持ちのランプをほのかに照らすだけで、周囲に何があるかなど確認は出来なかった。 この物語は始まりに過ぎない。 これから話す内容は、全てこのヘンリーと言う名の少年が作った話だ。 気になる内容ならば書き足せばいい。 少年は、ほのかに照らす灯りを頼りにして筆を持った。
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