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翌週の週末。
高梨ちゃんと2人、いつもの居酒屋にいる。
個室のこの居酒屋は、同期や先輩後輩と飲みに行くときによく使う。
「会社のヤツらと明日飲みに行ってくる」
真理亜には、昨夜そう言った。
何もやましいことなんてないのに、高梨ちゃんと2人だとは、なんとなく言えなかった。
「西村さんは、ビールですよね?」
店に入ってすぐ。
高梨ちゃんが、俺のビールと自分のカシスオレンジを頼んだ。
「ん、ありがと。…で、高梨ちゃんの話ってなんだった?仕事の話?それとも、プライベートな話?」
個室に入ってすぐ、高梨ちゃんに聞いてみたけど…
「とりあえず、何か頼みませんか?私、お腹すいちゃいました」
…そういえば、そうだな。
俺も腹へったし。
とりあえず、なんか頼むかな。
「高梨ちゃん、なんか食べたいものあるー??」
メニューを開きながら。
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