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「司?お手柔らかにお願いします。」
「たぶん無理。」
ゆっくりとベッドに倒されて、胸元のリボンをほどいた司の手が二つの乳房を揉みしだく。
「ああ、真白、真白。」
うわ言のように私の名前を呼ぶ声。熱い吐息と大きな手。そのすべてがこの上なく愛おしい。
隔てなく繋がれた体は溶け合って、律動し、駆け昇って、弾け跳んだ。
「真白。」
覆いかぶさった司の息はまだ荒い。
「司。」
掠れた自分の声が恥ずかしい。どれだけはしたない声を上げ続けたのだろう。
「何の涙?」
司に拭われて初めて自分が涙をこぼしていることに気が付いた。
「嬉しくて。気持ち良過ぎて。」
ナカでピクッと動いたのがわかった。生暖かいものを感じる。
「俺も気持ち良過ぎて、おかしくなりそう。」
「ずっとこうしていたい。」
「そ?俺はもう一回ヤりたい。」
すっと自分自身を抜いた司は、言葉とは裏腹な優しい手付きで私の髪をそっと撫でた。
「司が好き。凄く好きなの。」
この言葉は司に告白した時のと同じ。
「わかってる。」
司も同じ言葉を返して、同じように困ったような顔で微笑んだ。
「何があっても離さないから、一緒に歩いて行こう。」
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