第1章

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扉を正面に見て一番右が1-101だった。 「うわ、寒!」 「今日の為に買い込んだ色々で、冷蔵庫に入らないのが暖まらないようにエアコンを強にしてあるんですよ。朝から」 独身寮住まいの田村の部屋へ前日から遊びに来ていたらしい大林が答えた。 よくみると部屋には独身者用の冷凍機能が付いた冷蔵庫が二台設置されていたが、それでも足りなかったようで沢山のビールが外に山ずみにされていた。 「あ!これもいりますよね」 何本かビールを抱え運びだそうとすると、大林が袋詰めにされた氷を冷凍庫から取り出した。 「そう言えば外にウイスキーありましたね」 そんな話をしていると、冷蔵庫の反対側の窓がノックされた。 「二人じゃ大変でしょ。ここから貰うよ」 田村だった。 「あ、助かるありがとう~」 「ありがとうございます」
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