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走ればギリギリ始業時間に間に合う時間だったが、そこまでして頑張ろうという気力はなかった。 学校へ向かう他の生徒は、つい先にユウを追い越していった一人しか見かけなかった。 生徒がいればいたで、視線が気になり、いなければいないで同じ道を歩けない孤独を感じた。 結局、ユウは通学路を外れた。 学校へ行くと言った時、表情が明るくなった母のことを考えると家にも帰りづらかった。
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