第1章

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「にゃーん」 お台所で私が朝ごはんのお片付けをしていると、背中の方から黒猫のシロコちゃんの声がした。シロコちゃんは体は真っ黒なのに尻尾の先とか、足の先が真っ白で靴下を履いてるみたいな模様になってる。顔も、耳は真っ黒だけど口の周りとか真っ白で、黒猫だけど白猫が黒い洋服を来てるみたいに見える、なんだかおしゃれさんな猫。 《ねぇ、ミーナちゃん柔らかいパン作って!》 「え、パン?パンならさっき食べたじゃない!」 朝ごはんはさっき済んだばかりで、これから何しよっか、て考えながらお片付けをしてたところなのに。シロコちゃんはまだお腹一杯じゃないのかな? 《違うよ!もっと甘くて、ふわふわで、生クリームが一緒で、かじったときはしゅわしゅわーって萎むんだけど、離れるとむくむくーってもとにもどる・・・》 「えー、それ何のなぞなぞ?私、そういうの苦手だから分からないわ!」 私とシロコちゃん、二人してうーん、うーん、考え込んじゃった。 《あのね、卵とね、お砂糖とね、小麦粉をねボウルに入れて、カシャカシャ混ぜて作るんだよ!まあるい入れ物でね、焼いたらひっくり返すやつ!》 「そんなパン作ったことあったかしら?」 いくら考えても答えが出てこなくて、困ってたら一羽のカラスが開けっ放しの窓から声をかけてきた。 《おい、シロ公!パンじゃなくて、そいつはケーキじゃないかあ?》 パンじゃなくてケーキ、そう言われて私は、一つの答えを思い付いた。 「ひっくり返す、ふわふわで、生クリームは塗らないでお皿の上に一緒に添えるだけ。そして、私がよく作っていたもの・・・もしかして、シフォンケーキ?」 《しほん?何でもいいから作ってよ、ふわふわパン!》 《かー、かかかっ!やっぱり猫ってバカー!》 《にゃんだと!このハシブトガラス!でかいのはクチバシだけにしてその態度あらためるにゃ!さもにゃいと取っ捕まえて食ってやる!》 「二人ともやめて!ケンカはやめて、なぞなぞの答えが出たんだもの、みんなでシフォンケーキ作りましょう!」 私は、シロコちゃんにボウルと泡立て器、窓辺のカラスに計量スプーンを渡して、それから私は、戸棚を開けてキッチンスケールを取り出した。
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