第1章

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《にやあー!重いにゃあ!腕が疲れて、つりそうにゃあ!》 《砂糖はどれくらい入れるかぁ?》 「全部入れちゃっていいよ!ただ一気にたくさんはダメなの!」 私は、お水を50cc量って卵黄のボウルに入れた。ぐるぐる混ぜる。 シロコちゃんは尻尾でくるくると泡立て器をつかんで混ぜている。カラスさんはシロコちゃんがぐるぐるしてるのを頃合いを見計らって入れている。 私の方は小麦粉をふるいにかけながら私のボウルに全部入れる。そして、またぐるぐる。ぐるぐるして完成! 「ねぇ、メレンゲできた?」 シロコちゃんのボウルをのぞきこめばキメの細かいメレンゲが完成していた。 「ちょっと、ボウル貸して!」 自分でカシャカシャ混ぜて固さを確認してみる。泡立て器の先っぽにくっついたメレンゲも角がピンッ!と立っていた。 「えいっ!」 《ぎゃー!何するにゃー!!》 メレンゲの入ったボウルを逆さまにひっくり返して最終チェック!うん、落っこちないでボウルにへばりついたまま! 「完璧だよ、シロコちゃん!」 カラスさんはビックリしてぱっくりクチバシを縦に広げている。シロコちゃんは落っこちたらどうするの!ってすごく怒っちゃったけど、これやるのが一番分かりやすいんだもん! 「さーて、これからメレンゲと卵黄の生地を一つにするよ!」 始めに、シロコちゃんが頑張ってくれたメレンゲを1/4くらい私の混ぜてた方に入れてしっかりぐるぐるぐる。 次にまたメレンゲの残りを同じくらい私のボウルに入れて、泡立て器でボウルの底からメレンゲごとすくい上げる見たいにして混ぜる。メレンゲが塊で泡立て器の中に入ったら、ボウルの縁に持ち手に近いところをぶつけてトントンして落とす。 「すくってトントン、ボウルも回してすくってトントン!」 おんなじことを繰り返し。まだメレンゲの白い色が残ってるうちに次のメレンゲのを入れて、泡を潰さないように、優しく手早くしっかり馴染ませて、最後は白くまだらなところが無いように合わせたら、あとは焼くだけ。
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