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飲み会も終わり店を出ると二次会に誘われた。本当は帰りたかったけど。大人にはお付き合いも必要。
俺はにっこりと微笑んで彼女たちと歩く。何人かで連れ立って歩いていると後ろにいた女性が小さく声を上げたのが聞こえた。
『すみません』
『何ぶつかってくれてんの?あ、でも可愛いから許してあげてもいいよ。な!』
『そうそう、付き合ってくれたら水に流すよー』
なんだ、このバカっぽい奴ら?
どうやらぶつかった程度の話なんだろう。ただその程度のくだらないことで女性の弱みに付け込もうって腹?ぶつかってしまった女性講師は困っているが、その様子に男たちは楽しそうに絡み続けてる。ついには隣にいる女性の肩に手を回していく。
ブチっとなんかが切れた。
俺はその男の手を掴むとにっこりと微笑んだ。
『まあまあ、嫌がってますからやめてあげてくださいよ』
手を掴まれた男が俺を睨みつけてくる。俺は肩を組むようなそぶりで彼女たちと男の間に割って入った。
『なんだ、てめえ。放せよ』
男が腕を振り上げようとするのを制し、俺は後ろにいる彼女たちににっこりと微笑みかけた。
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