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ステージを囲むように出来ている客席の階段を降りて躊躇無くステージに上がる
いまだにそいつはステッキを振り上げ、振り回している
はあ、と一息ついて話し掛けた
「ネズミさん、なにやってんすか。」
振り回していたステッキが止まり
動かないなりにおれの方に顔を向けた
「あれ、ハム子。こんなところでなにしてるんですか？」
意味が分からないとでも言いたげな顔がこちらを向いている
進まないステージに客席はチラホラ野次をとばしていた
「なにやってんすか。
予定と違うことしないでって何度言ったら分かるんすか？」
ベレー帽にパーティー眼鏡。
しまいにはチーズの穴に首まで突っ込んだ状態で出てきたネズミに問いかけた
「そんなこと言われてもねハム子。穴の開いたチーズがあれば顔を突っ込むのが礼儀ってものじゃあありませんか？」
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