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・・そうだった。
いつもやってるオンラインゲームの仲間たちと、ゲームサイトの新しい企画に応募したんだ。
「雪ねぇ、新しい『アウトサイド』の企画参加しない?」
そう持ちかけてきたのは、王子。
年齢不詳のこの男、笑顔を武器に少年のような目をキラキラさせて話しかけてくるので、いつも断れず、結果毎回付き合うことになる。
多分、王子も私が断らないのをわかっていて、話を持ちかけて来るのだろう。
「・・で、今度は何?」
王子がふっと笑う。
あ、バレてる、みたいな笑いだ。
「いつもやってるバトルゲームあるでしょ?あの運営がだす体験型ゲームなんだけど」
「体験型って?ゲームのなかのキャラを実際に演じるみたいな?」
「まあ、そんな感じなのかな」
「・・それってまさか有給取ってバトルしたりするわけ?それはちょっと・・」
途端に腰が引ける。
ゲームのためにわざわざ休みは取りたくない。
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