第2章

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「体温計を持ってこよう」 「いえ、けっこうです!そんな……」 「たしか居間に救急箱があったから」 「やめて下さい……坊ちゃんにそんなことさせられません!お世話するのが僕の役目なのに」 引き留める僕の手を 優しくポンポンとさすると。 「バカだね。具合いの悪い人を助けるのに、主人も使用人もあるか」 安心させるように にっこりと瞳で微笑むんだから――。
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